うどん小話 その百四

醤油豆(パート3)



そら豆を漢字で書きますと、"空豆"・"蚕豆"となります。"空豆"は莢(さや)が空に向かっていることからで、"蚕豆"は蚕が作るまゆの形に似ているからだそうです。マメ科の二年生作物で原産地はアフリカ北部です。その後西アジアに伝わり食料として栽培されていました。別名野良豆とも呼ばれています。

"うどん"の原料となる小麦も西アジアが発祥地(小話その五・その十七)。不思議なことに数千年後、日本で香川県の特産物として、"うどん"と"そら豆(醤油豆)"が共に活躍しているのです。

今から40数年前、夏がきますと、母親が"おやつ"として"そら豆"をほうろく(素焼き瓦)で炒ってくれるのです。その”そら豆"を20〜30個布袋に入れ、フンドシ(当時、海水パンツなどありません。母親手製の越中褌。)に付けて海水浴に行きます。

2〜3時間、その日によっては一日中泳いでいたこともあります。炒った"そら豆"が海中でふやけ、皮ごと食べることができるのです。海水の塩分と炒った"そら豆"の甘さが絶妙に調和し、最高の"おやつ"となります。私位の年令の方であれば、経験があるでしょう。

今から考えますと、それが醤油豆の元祖ではないかと思います。 古代の人達も炒った"そら豆"を海水に入れることで、おいしい食べ物になることはわかっていたのでしょう。

江戸時代に小豆島で醤油の醸造が始まったのですが、海水のかわりに醤油を使用したのが、現在の醤油豆ではないかと思います。

もっともこの想像は私だけかも知れません・・・・。

次のページは、作り方について書きます。