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うどん小話

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うどん小話 番外編 その十五 さぬきの夢2000

台風23号の来襲は、香川県の歴史始まって以来の大災害をもたらしました。当社の事務所も床上まで浸水し、それはもうテンヤワンヤの大ごとでした。家族全員のバケツリレーで水をかいだしました。おかげで機器類は全て助かり、商売上の影響は無く、ホ~ッとしているところです。もっとも女房の車は水没でパァー・・・・!!。今日、新車が入ってきます。この23号で喜んでいるのは、新車に乗れる嫁さん一人だけ。

うどん店の方は、両店とも無事(ただ、チャボのメス3羽が雨と風でショック死)。事務所・倉庫の周りを囲んでいた土嚢を、昨日ようやく片付けることができました。もう今年は、台風は来ないだろう。あとは年賀状の準備をするだけかな~と思っていたら、"さぬきの夢2000"の台風です。

さぬきうどんがブームになり、この"さぬきの夢2000"のこともNHKの人気番組「プロジェクトX」で取り上げられました。この時以来、絶対に今度のようなことが起きると予言していました。人間還暦まで生きると少しは先のことが見えるものです。

日本一面積の狭い香川県で、どれほどの小麦が生産できると言うのでしょうか。ちなみに、16年産の小麦の生産量は全国で77万4千トン。そのうち北海道が51万7千トンで全体の66.8%。香川県は3千196トンで、0.4%にすぎません。また、この国内の生産量は、国内の消費量の約1割程度で、残り約9割は海外からの輸入となっています。

このような少ない生産量でお土産用の"半生うどん"・"乾めん"・"ソーメン"などに使用できるはずがありません。こんなことは「香川県」そのものが知っているはずです。もっとも偽装表示をしたJA香川県が悪いのはあたりまえですが。

地産地消の精神は私も賛成なのですが、うどん用の小麦に関しては絶対にオーストラリア産に勝てません。このことは以前の小話で何度も書いた通りです。

もともと麺料理はうどんに限らず、ソバも、ラーメンも、ソーメンも、パスタ類も、全て"汁"・"スープ"・"具"とのかかわりのなかでこそ生きてくるものなのです。東洋・西洋にかかわらず、その地方、その国々で何百年、何千年続きながら、"華"を咲かせて食文化となっていきます。

"うどん本"のブームで自分はチャッカリ大学教授、今ではテレビでも登場するTさん、この人がただの一度でも"さぬきの夢2000"について警鐘をならしたことがあったでしょうか・・・・。

機械で打っても「手打うどん」。オーストラリア産でも「香川県産」。もういいかげんでやめましょう・・・・。

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