トップページ » うどん小話 » 第二巻 目次(21~40) » その二十九 うどんはSM

うどん小話

  • 第一巻目次(1~20)
  • 第二巻目次(21~40)
  • 第三巻目次(41~60)
  • 第四巻目次(61~80)
  • 第五巻目次(81~100)
  • 第六巻目次(101~120)
  • 第七巻目次(121~140)
  • 第八巻目次(141~160)
  • 第九巻目次(161~180)
  • 第十巻目次(181~200)
  • 番外編目次(1~)

うどん小話 その二十九 うどんはSM

うどん小話その二十四で書きましたが、うどんは噛んで食べるものです。 その理由を詳しく説明します。

麦は秋に種をまき、初冬に新芽が出てきます。その芽を小学校の帰り道で麦畑に入り、踏みつけて遊ぶのです。

普通であればお百姓のおじさんにしかられるのですが、この時だけはニコニコとした顔で、もっと踏みつけてくれと言います。

これが「麦踏み」といわれるものです。踏むことによって品質の良い小麦が穫れるのです。 その小麦が製粉によりうどん粉となっていくのです。

うどんの生地を作る時にも足で踏みつけて作っていくのですが、この足踏みこそが手打うどんの”命”です。(機械では出来ません。) うどん生地を延ばすときにも、手打で作ります。

このようにみてみますと、麦は新芽の時からうどんになるまで踏まれ続けるのです。まるでいじめられる為にあるみたいです。

それは小麦粉の持っているグルテン(食物性タンパク質)という成分によるのです。この成分は踏めば踏むほど、噛めば噛むほど粘度が増していくのです。

これにより”コシ”が強くなり、おいしいうどんとなっていくのです。

うどんはよく噛んで食べましょう。その方がうどんは喜びます。

このページのトップへ戻る