うどん小話 番外編 その二十一 団子の串
夏を惜しんで鳴く蝉の声が、なんとなくさみしく聞こえてきます。夏休みもあと数日となった8月20・21日に、高知市で全国中学校空手道選手権大会が催されました。流派別の全国大会もあるのですが、この全中大会は真の中学生日本一を決める大会です。
高知市ということもあり、志度からはJR四国の急行で2時間余りで行けます。そこで孫二人と応援に駆けつけることにしました。孫たちと一泊旅行をするのは初めてのことであり、それはもう嬉しくて前日からワクワクドキドキ・・・・。目覚し時計を5時起床にセットしていたのですが、4時にはもう目が覚め、朝一番の新聞が来るのを待っていた状態でした。高知駅に着きますと、友人のKさんが迎えに来てくれており、Kさんの車で「くろしおアリーナ」に直行です。
そうそう・・・・、誰の応援に行ったのかを書き忘れていました。前の小話にも度々登場している日本一練習のキツイK道場のK君三兄弟の応援です。長男M君3年生、次男T君・三男Y君2年生の双子の兄弟です。3人制の団体試合なので、兄弟がそろって戦う機会は今年が最後のチャンスとなります。
孫達がK道場へ入門してはや1年3ヶ月となりました。孫達の練習を観るのも楽しみなのですが、それ以上にK三兄弟の目をみはる成長ぶりには感動をおぼえます。特に夏休みに入り、全中大会が目前にせまった頃からの練習には鬼気迫るものがありました。三人とも体の関節という関節全てに潤滑油が注入されたように技が滑らかになり、戦う気持が全身からみなぎっていました。この戦う気持ちを一つにするのが父親であるK先生の仕事です。
そして見事に全国中学生の頂点に達しました。そうです、団体戦で優勝したのです。三人の戦う気持とK先生の今までの教えが、見事な一本の"串"となり、念願の全国制覇を成し遂げました。
なぜこの話の題が"団子の串"となったのか。"串"がどのような意味を持つものか、「古事記」の話と絡めながら次ページで書いてみます。