うどん小話 その七十二 葱(パート5)
今日はネギの栄養価について書きます。
ネギにはカロチン(ビタミンA効果)、ビタミンC、カリウムなどが多く含まれていますが、カロチンは緑色部分にのみ含まれています。食用部分で考えますと、栄養学的には根深ネギ(太ネギ)より万能ネギ(細ネギ)の方が優れているといえます。
関東の根深ネギ(太ネギ)は栄養的にはあまり高くはありませんが、葉の緑色部分には相当量のカロチン、ビタミンCが含まれていますので、葉を出来るだけ捨てずに味噌汁などに利用したらいいでしょう。
また太ネギは寒ければ寒いほど甘みが増し、土の下で冬眠しながら白い部分にタップリ糖分を貯えます。小話十一で書きました大根の話と同じことで、野菜には"旬"があります。今頃(1月~2月頃)が年間で一番美味しい時季でしょう。
一方、細ネギの方が太ネギより、ミネラル、カロチン、ビタミンC・B群が多く含まれています。
ネギが昔から身体に良いとされてきたのは、ネギ類特有の機能成分によります。その内の一つ、アリシンはニンニクやタマネギにも含まれ、それらと同様にビタミンB1と結びついて、より効果のあるアリチアミンを作ります。これは腸からの吸収が良く、疲労回復や冷え性などにも効果があります。
これらのことをみてみますと、やっぱりネギは"薬"そのものです。